展示室企画タイムテーブル

各日、展示室にて、被爆証言、講座、ビデオ上映などのイベントを行います。

3月4日
月曜日
14:00 オープニングセレモニー
14:30 丸木美術館学芸員 岡村幸宣さんによる 原爆の図解説
※15時より予定していました「ナインズ」による合唱は、都合により、3月9日18時ホールに変更となりました。
3月5日
火曜日

10:30 展示内容ガイド
14:00 被爆証言① 原田英俊さん(長崎被爆)
15:00 展示内容ガイド
15:30 藤井真人さん「署名運動の思い出」
16:30 紙芝居「被爆者からの伝言」(DVD)
17:15 泉南中放送演劇部「杉並から世界へ」 加藤雅子さん解説
3月6日
水曜日
10:30 展示内容ガイド
11:00 被爆証言② 吉田一人さん (長崎被爆)
14:00 竹内ひで子さんのお話し(署名運動を始めた魚屋さんの娘)
15:00 展示内容ガイド
15:30 高木堆芳(タカシ)さん「杉並の平和運動」
16:30 紙芝居 「被爆者からの伝言」 (DVD)
17:15 被爆証言③ 吉田みちおさん (被爆二世)
3月7日
木曜日

10:30 展示内容ガイド
14:00 被爆証言④ 立野季子さん(長崎被爆)
*立野さんのご都合のため、山中武子さん(広島被爆)が証言されます。
15:00 展示内容ガイド
15:30 原水爆禁止東京協議会代表理事 石村和弘さん 「核兵器廃絶に向かう国際情勢と「ヒバクシャ国際署名」の取り組み」
17:00 竹内ひで子さんのお話し(署名運動を始めた魚屋さんの娘)
17:30 ヒロシマ講座 楢原泰一さん(広島被爆体験伝承者)

3月8日
金曜日
10:30 展示内容ガイド
11:00 被爆証言⑤ 松本浩一さん(被爆三世)
14:00 泉南中放送演劇部「杉並から世界へ」 加藤雅子さん解説
15:00 展示内容ガイド
16:00 紙芝居 「被爆者からの伝言」 (DVD)
17:00 被爆証言⑥ 塚本美知子さん (広島被爆)
3月9日
土曜日
10:30 展示内容ガイド  永田浩三さん
11:00 被爆証言DVD「松ノ木中学校ゲストティーチャー:吉田一人さん、山中武子さん」
11:30 ヒロシマ講座 楢原泰一さん(広島被爆体験伝承者)
15:00 展示内容ガイド
※13:00からホールで杉女連主催 映画「夕凪の街 桜の国」上映+トークを行っています。映画のお問い合せは 杉女連へ 3310-0451
※18:00からは川崎哲さん(ICAN国際運営委員)の特別講演をホールで行います。最終日の展示室は18時終了となります。

〇会場内で、核兵器廃絶の国際署名を集めています。ご協力をお願い致します。
〇折り鶴、絵本、丸浜文庫などのコーナーも設けています。自由参加です。
●3月9日(土) の川崎哲さん特別講演の情報は《原水禁署名運動から核兵器禁止条約へ》をご覧ください。

第五福竜丸は航海中~署名や手紙・願いを読む~

原爆の図 第10部『署名』を展示する杉並区民の会 講演会

1954年3月、ビキニ環礁でのアメリカの水爆実験に巻き込まれて、日本の遠洋漁船も被爆しました。なかでも焼津港所属のマグロ漁船「第五福竜丸」の被害は大きく、乗組員全員が急性放射能症で入院し、うち一名がその年に亡くなります。この事件をきっかけに、原水爆の禁止を求める署名運動が杉並から日本全国に広がりました。原爆の図を描いた丸木位里・俊は第9部『焼津』に第五福竜丸事件を、第10部『署名』で杉並の署名運動を描いています。

2019年3月に《原爆の図第10部『署名』を展示する杉並区民の会》の主催で行う《原爆の図第10部『署名』》の展示に向けて、東京・夢の島公園にある都立第五福竜丸展示館の学芸員として、この事件を研究し、語り継いでいる市田真理さんの講演と、杉並の署名運動のきっかけを作った魚屋さんのご息女で、原水爆禁止署名運動を語り継いでいる竹内ひで子さんの証言を聴く集いを開催します。

日 時:2018年12月9日[日]14:00~16:00 13:30開場
※開場から講演開始まで関連ビデオを上映します。
会 場:高円寺障害者交流館1階集会室
杉並区高円寺南2丁目24番18号 TEL: 03-5306-2627
資料代:300円 ※手話通訳付きです。
定 員:70名(先着順)
問合せ:070-6977-2247(さいとう)
Email:suginami.peace@gmail.com

【講演】市田真理さん(第五福竜丸展示館学芸員
第五福竜丸は航海中~署名や手紙・願いを読む~

第五福竜丸はいくたびかの「沈められる」危機を乗り越えてきた。それは広島・長崎・ビキニの原水爆被害、こんな事が二度とあってはならないという日本国民の世論の力だった。
第五福竜丸を、夢の島に「発見」し、こころない人の部品持ち去りや打ちこわしを見張り、台風、豪雨を衝いて徹夜での排水をつづけて水没を防ぎ、船の破損には大工が駆けつけ、深川・木場の筏師は足場の悪い埋立地を連日見回った。地元・江東に住み働く人たちの気質、下町市民の船を守った気概を今さらに思う。
運動にはいつも発端があり、多くは民衆の発意が先導する。人びとの創意にはいつも希望がある。第五福竜丸展示館の開館を「不死鳥の」帰還と言い、新しい誕生だと語った人がいた。いま、第五福竜丸展示館には「第五福竜丸は生きている」という垂れ幕が掲げられ、来館者は「第五福竜丸は航海中」との言葉を胸に刻む。核なき世界へ、いくつもの「希望」を乗せて第五福竜丸の航海はつづく。(公益財団法人 第五福竜丸平和協会 編・発行『第五福竜丸は航海中』より抜粋)

【市田真理さんプロフィール】
札幌生まれ。
編集者、塾講師などを経て、市民運動「子どもたちに世界に!被爆の記録を贈る会」に参加。
2001年より都立第五福竜丸展示館の資料整理、企画、教育普及活動を手伝い始め、並行して平和絵本を使ったワークショップや講演、執筆活動を開始。
2013年より公益財団法人第五福竜丸平和協会事務局

【証言】竹内ひで子さん(原水禁署名運動を始めた魚屋さんのご息女)
杉並の魚屋さんのひと言……水爆禁止の署名で行動を!

1954年3月1日、太平洋ビキニ環礁で米国が核兵器開発競争のための水爆実験を行った。日本の遠洋マグロ漁船、第五福竜丸ほか1000艘が被爆……放射能汚染マグロは廃棄され、日本中の食卓からサカナ(魚)が消えた。
安全で安心して食べられる魚を売りたい!……それには水爆実験の中止を……原水爆禁止署名運動をしよう!……と声をあげ行動した父、菅原健一と母、トミ子。杉並協議会発足から「原水爆禁止署名運動全国協議会」が結成され、杉並から日本の津々浦々へ、そして世界の国々へと急速に広まり、幅広い平和運動へと発展、翌年夏『原水爆禁止世界大会』が広島で開催。1956年8月、日本被団協が結成され、「ふたたび被爆者をつくるな。核戦争起こすな。核兵器なくせ!」の被爆者の訴えと世界市民の世論の声で2017年7月、『核兵器禁止条約』が国連で採択され、核兵器の禁止から廃絶への流れが世界の大勢になっています。
父母の署名活動への想いや行動、働きかけとともに当時の状況や署名運動に参加した方々についてお話しします。

【竹内ひで子さんプロフィール】
杉並区和田二丁目で魚屋(魚健)を営む菅原健一(父)、トミ子(母)の5女。原水爆禁止署名運動のきっかけを作った菅原夫妻は、以前より生活や商売などで困っている人の相談を受け、日々対応に奔走していました。ひで子さんは、両親の生き方や考え方、日々の後姿を見て、社会観や価値観、人に対する思いやり等を学び、社会で働く中で、父母が原水爆禁止運動に起ち上がったことの大切さに気づきました。現在ひで子さんは、生涯、核兵器の廃絶を願い、戦争のない平和な社会を次世代へ手渡そうと、からだの動く限り行動した両親の活動の素晴らしさと原水爆禁止運動を語りつぐ活動を行っています。